1-3.  光岡知足博士によるバイオジェニックス論

乳酸菌発酵エキス

「バイオジェニックス」とは何でしょうか?

それは腸内細菌の健康への影響および効果研究の第一人者である、
東京大学名誉教授の光岡知足先生が近年提唱された言葉です。

光岡先生は、近著において、
バイオジェニックスとは、
死菌を含めた乳酸菌の菌体成分や分泌物が腸管免疫を刺激し、腸内フローラに好影響を与える食品
免疫活性によって全身の健康にも寄与する食品
のことと、定義しております。

このバイオジェニックスの代表格と言えるものが、「乳酸菌発酵エキス」です。

我々の体内では、善玉菌が糖を分解し発酵させることにより、ヒトの健康に寄与する代謝産物を作り出しており、これを乳酸菌発酵エキスと呼んでいます。

たとえば乳酸菌が「蚕(カイコ)」だとすれば、乳酸菌発酵エキスは「繭(マユ)」に相当いたします。

バイオジェニックスには、他にも、
ビタミン、生理活性ペプチド、ポリフェノール、DHAなどの食品成分が含まれますが、
これらの機能成分はいずれも単一効果しかないものであって、
乳酸菌発酵エキスのような総合的な効果を持ち合わせておりません。

実際に調べてみますと、乳酸菌発酵エキスは短鎖脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミンB群などを始めとする多数の有用成分を含んでおります。

では、何故、そんなに効果のある物が、
世の中に広く利用されてこなかったのでしょうか?

安全性に関しては、
100年前にノーベル賞を受賞したメチニコフが「乳酸菌による不老長寿説」を唱えてから、
食経験上誰もが安全であるということは知っていますので、
まったく問題はありません。

実は、そこには意外な高い障壁があったのです。

それは学術界において、
「生きた乳酸菌の効果」に特化した研究が続けて来られたことにあります。

これは、研究初期の段階で、学術界が乳酸菌飲料メーカーと結びついてしまったからでしょう。
乳酸菌の効果を立証する研究でなければ、十分な資金を得られないという場合があったかもしれません。

そして、「プロバイオティクスの効果」については多くの研究がなされてきました。

しかし、それは単に乳酸菌の効果を追究しただけのものですから、
「乳酸菌が人の体の中でどのように働くか?」を明らかにしたものに過ぎません。

その研究成果だけでは、「人の健康に効果的なものを作る」ことはできません。

現在では、「乳酸菌は生きていても死んでいてもその効果には変わりはない」
そして、「乳酸菌が発育するときに代謝物質として菌外へ放出する物質に菌体成分以上の効果がある」という学術論が主流になっています。

したがいまして、バイオジェニックスの代表格である「乳酸菌発酵エキス」は、「人々の健康を守る効果のあるもの」としてなくてはならないものなのです。

タイトルとURLをコピーしました