3-3. 糖尿病は腸内フローラに効く薬で治せる?

腸と腸内細菌

善玉菌が生産する「短鎖脂肪酸」で糖尿病を治せる

厚生労働省が2012年11月に発表した「国民栄養調査」の結果では、糖尿病とその予備軍の人を合わせると、その数2050万人です。
なんと日本人の6人に1人にのぼり、まさに国民病と呼ぶにふさわしい状況です。

最近の研究では、糖尿病予備軍になっただけでも、がんや認知症になるリスクが大幅に上がることが判ってきました。
若い世代の糖尿病が増えているという報告もあり、誰にとっても、糖尿病は他人事ではありません。

糖尿病の最大の原因とされるのが肥満です。
脂肪細胞が肥大化すると、血液中にさまざまな有害物質を出し、血糖値をコントロールする身体の機能を壊してしまうことが知られており、肥満を改善することは糖尿病治療の基本とされています。
そこで、天然のやせ薬である「短鎖脂肪酸」の出番です。

さまざまな研究から、糖尿病患者の腸内フローラでは、短鎖脂肪酸の生産力が落ちていることが判ってきました。
短鎖脂肪酸の生産力を復活させ、肥満を改善すれば、糖尿病も治せるのではないか?
多くの医者や製薬会社が研究に乗り出しています。

アメリカ政府も支援するベンチャー企業の「糖尿病新薬」

アメリカ政府の支援するベンチャー企業「マイクロバイオーム・セラピューティクス」の話題の新薬〝腸内フローラに効く糖尿病の新薬”の主な成分は、2種類の食物繊維とブルーベリーを原料としたポリフェノールです。
含まれている2種類の食物繊維は、イヌリンとβグルカンです。
イヌリンは、玉ねぎやごぼうなどの野菜に多く含まれ、〝天然のやせ薬”短鎖脂肪酸の原料になることで知られています。
また、βグルカンは大麦などの穀物に含まれる食物繊維で、腸内細菌のエサとなるだけでなく、ネバネバした性質で腸内環境を細菌にとって住み着きやすくすると言われています。

腸内細菌を元気にする物質が入った薬や食品を「プレバイオティクス」と呼びます。
代表的なものはオリゴ糖で、善玉菌であるビフィズス菌のエサとなるため、健康にいいとされています。
なお、エサでなく菌そのものが入った薬や食品は「プロバイオティクス」と呼ばれます。

上記ベンチャー企業が開発した薬は、プレバイオティクスの一種と言えます。

これまでは「お腹の調子を整える」など、腸に対する効果が主だったプレバイオティクスとプロバイオティクスの世界が、「糖尿病」にまで広がってきたことが大きな話題になっているのです。

短鎖脂肪酸には、糖尿病を直接的に改善する効果も!

朝晩2回、上記プレバイオティクス薬を飲んでもらいました。
4週間後調べてみると、糖尿病が改善していることが明らかになりました。

臨床試験の結果、薬を飲んだ人は食後のインスリンが出やすくなり、血糖値の上昇が抑えられることが確かめられました。

これは実験の参加者たちが、4週間でダイエットに成功したことを意味するのでしょうか?

実は、ちょっと違います。
短鎖脂肪酸には、〝天然のやせ薬”としての効果だけでなく、なんと糖尿病を直接的に改善する効果もあるのです。

短鎖脂肪酸には、腸の細胞を刺激してインクレチンと呼ばれるホルモンを分泌させる力があります。
インクレチンには、すい臓に働きかけてインスリンの分泌を促す効果があります。
(インクレチンは、糖尿病の治療薬としても使われている物質です)

今回の新薬によって、腸内フローラの短鎖脂肪酸の生産量が増加、インクレチンが出やすくなり、インスリンの分泌も活発になったと考えられます。
もちろん、長期的には短鎖脂肪酸の〝やせ薬効果”も効いて、肥満が改善していく可能性は十分にあります。
そうなれば、糖尿病はさらによくなっていくと期待できます。

腸内フローラは糖尿病の治療に革命をもたらす

上記の臨床試験の指揮をとったルイジアナ州立大学教授のフランク・グリーンウェイさんは、「腸内フローラは糖尿病の治療に革命をもたらす」と考えています。

そして、
「腸内細菌に働きかけるという、まったく新しい治療のアプローチがみつかったことは素晴らしいことです。
近い将来、腸内細菌をターゲットにした治療は、現在の治療法に並ぶ大きな役割を果たすことになるでしょう」
と、述べていいます。

乳酸菌発酵エキスについて

上記の記事は、「腸内フローラに効く新薬」の話です。
しかし、本ブログで紹介している「乳酸菌発酵エキス」によれば、この新薬と同等の効果が得られるであろうことは容易に推察できるのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました